徳利の別れ (とっくりのわかれ)
- 備考
- 討ち入り前夜、赤埴源蔵は兄の塩山伊左衛門を訪ねるが、兄は不在。兄嫁は病気を理由に会ってくれない。源蔵は兄の紋服を壁に掛け、持参の酒を一人飲み、別れを惜しむ。夜遅く戻った塩山は源蔵に会えなかったことを悔やみ、床につく。眠れぬ夜が明けると、表が騒がしい。赤穂浪士が吉良邸に討ち入り、亡君の恨みを晴らしたという。塩山は弟が加わっていればよいがと、下僕の市助に見に行かせる。市助は源蔵と最後の対面を果たし、塩山に伝える。赤穂義士赤垣源蔵の実名は赤埴(あかばね)。実名で演じることもある。